![](http://thinking-kappa.com/wp-content/themes/cocoon-master/images/b-man.png)
会社に財形貯蓄制度があります。入った方がお得でしょうか?
![](https://thinking-kappa.com/wp-content/uploads/2022/08/0_84_4_0_25_31_0_0_437_39_208_0_p3.png)
今は低金利なので、メリットはあまり感じられません。
もしお金を増やしたいと考えているのであれば、idecoやNISAをお勧めします。
財形のメリット
財形貯蓄の特徴は、一般・住宅・年金と3つあります。
そして、財形のメリットとして、よくあげられる点は以下です。
①税制優遇措置
・「年金財形」「住宅財形」について、元利合計550万円利子が非課税
※一般財形は課税対象
②給与天引き
・給与天引きのため、自動で貯蓄ができる
厚生労働省のサイトにわかりやすく記載がありますので、ご参考ください。
勤労者のメリット
・財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄あわせて元利合計550万円(財形年金貯蓄のうち、郵便貯金、生命保険又は損害保険の保険料、生命共済の共済掛金、簡易保険の掛金等に係るものにあっては払込ベースで385万円)から生ずる利子等が非課税とされます。
・賃金からの控除(天引)ですから直接銀行などへ出かける手間がはぶけ、知らず知らずに財産づくりができます。
財形貯蓄制度 (mhlw.go.jp)
なぜおすすめしないのか
①低金利
現在の普通預金・定期預金の金利を表にまとめました。各金融機関によって異なりますが、おおよそ以下の通りです。
財形の金利はご自身の会社でご確認いただきたいですが、都市銀行とネット銀行の間くらいの金利ではないでしょうか。
種類 | 金利 |
---|---|
都市銀行 普通預金 | 0.001% |
都市銀行 定期預金 | 0.002% |
ネット銀行 普通預金 | 0.100% |
ネット銀行 定期預金 | 0.200% |
②低金利のため、非課税のメリットがない
上記低金利のため、利息が「非課税」と言われても、あまりメリットを感じられません。
また、非課税の恩恵を受けることができるのは、「年金財形」「住宅財形」であり、「一般財形」は課税対象です。
例えば、利息0.100%で非課税限度額である550万円を預けた場合、1年で5,500円の利息になります。(550万円×金利0.100%=利息5,500円)
本来はそこから課税され、約20%(1,100円分)が引かれて、4,400円が受け取る金額になります。(利息5,500円×課税約20%=税金1,100円)
つまり、財形の場合、非課税のため、1,100円分がお得ということになります。
550万円を貯めるのも大変ですが、果たして1,100円はお得と言えるでしょうか。。。
※実際は、毎月の給与からの積み立てになり、複利もあります。
上記は簡素化した計算になりますが、非課税限度額である550万円を預けた場合でも5,500円/1年なので、毎月の給与から積み立てすることを考えると、1年で感じる利息は少ないと思います。
③給与天引きに以外にも、貯金できる方法がある
自動貯蓄という意味では、以下でも十分可能です。
・会社の第二口座を設定し、固定額を振り込む。
・金融機関の自動定額送金を行う。
・NISAやidecoを活用する。
④手続が煩雑
・財形加入や退会時は紙での作業となります。
・申込時にした押印(銀行印)を管理する必要があります。
※退会時に異なる印を押すと、紙の書類を返却され、再提出ということはよくあります。
結論
- お金を増やす目的であれば、低金利のため、期待できない。
- 自動貯蓄は財形でなくてもできる。
- ネット銀行の方が金利もよかったり、WEB手続(ペーパーレス)で簡単だったりする。
最後に
最近の会社では、財形は勧めずに投資信託を勧めるところもあるようです。
財形貯蓄制度は昭和からバブルの成長期においては金利もよかったため、成り立っていた制度ですが、今の時代に合っていない制度となってしまった感が否めないと感じています。
コメント